不動産を購入・売却する前に不動産の価格が適正かどうかを知る上で、「積算価格」の算出は重要な作業の一つです。

その投資物件がそもそも、モノとして高いのか安いのか、購入金額が妥当なのか、積算価格から判断することができるからである。

金融機関の多くは、物件の積算価格を参考にして融資額を決定する。

仮に不動産を担保として差し押さえたときに、積算価格の高い物件は高く処分することができると想定されているからで、一般的に、積算価格の約70%が融資限度額とでされるケースもあるようだ。

このことを踏まえると、物件の選定にあたっては、できるだけ積算価格の高い物件に投資した方が、良いが同時に収益からみた価格と合わせて判断すべきだ。

積算価格の計算方法

積算価格の計算方法は

積算価格 = 土地の価格 + 建物の価格

土地の積算価格の計算方法

土地の価格は以下の3つがあります。

  • 公示地価
  • 基準地価
  • 路線価

これらの価格を土地の形状、接道状況などの要因を事情補正しながら、評価する

公示地価

国土交通省が毎年1回公表する1月1日時点での土地価格。
2名以上の不動産鑑定士が独自に鑑定評価を行って決めた価格なので、土地の価格としてはもっとも市場に近い価格である。

基準地価

地価公示価格と基本同じです。違うのは、7月1日時点での土地価格ということである。

路線価

国税庁が管轄している土地の評価価格。

路線価には「相続税路線価」「固定資産税路線価」の二つがあり、「相続税路線価」公示地価の80%程度「固定資産税路線価」公示地価の70%程度で評価さる。それぞれ固定資産税の計算と相続税の計算として利用される。

実際に計算してみましょう。

ここでは、公示価格と相続税路線価を使おう。
下記のサイトにアクセスします。

相続税路線価
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『相続税路線価』

地図が表示され、道路には「500C」「8800B」などの数字が記載されている。

地図の中央が検索した住所地にから、そこに面した道路の数字を確認する。
アルファベットはとりあえず補正の記号なのだが、無視しておこう。
単位は1000円/㎡なので、たとえば100と言う数字は、1㎡あたり100万円と言う意味になる。

これに土地面積をかけることで土地の相続税路線価がでる。

たとえば物件の土地面積が100㎡であれば、

100万円 × 100㎡ = 10000万円

上記がその土地の相続税課税路線価になる。

人によるが、私はだいたいこの金額に1.2倍程度して、マーケット価格としている。

なお、銀行の査定では、1.2倍などはしない。

公示地価

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「地価公示・地価調査」

地図が表示されるので、当該地の近くの基準値を探す。

見つけたら、そこをクリックすると、ピンが表示され、左に属性情報が出てくる。

これがその周辺の標準値となります。
そこに記載されている価格が1㎡あたりの公示地価。
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当該地の近くの標準地が見つかります。
土地面積が100㎡であれば、

850,000 × 100 = 8500万円

これがこの土地の公示地価。
あくまで、参考地であるので、100%正確な値ではないが近い。

よって、相続税路線価から出した土地価格と公示価格から出した金額をベースに自分なりに土地の査定価格と考える。

実際、土地の形状などにより積算価格は変化するので、要注意だ。

例えば、旗竿地の形にした土地は、土地としての利用がしにくい事から、一般的には30%ほど低く評価されます。
旗竿地とは、下記のような形状の不動産です。
旗竿地

建物の積算価格の計算方法

次に建物の積算価格の計算方法です。
建物の積算価格は下記の計算式で計算されます。

建物の積算価格=再調達価格 × 延べ床面積 ×( 残耐用年数 ÷ 耐用年数 )

建物は構造によって評価が変わる。

再調達価格

再調達価格は、建物を新たに新築した場合の価格のこと。

構造によって、単価が違うが、

ざっくり今のマーケットではそのような感じであろう。

  • 鉄筋コンクリート(RC)・・40万円/㎡
  • 重量鉄骨・・・・・・・・・30万円/㎡
  • 軽量鉄骨・・・・・・・・・28万円/㎡
  • 木・・・・・・・・・・・・20万円/㎡

たとえばRC造であれば、延べ床面積が100㎡の再取得価格は

40万円 × 100㎡=4,000万円

になる。

耐用年数

耐用年数は利用に耐える年数のことです。
こちらも構造によって耐用年数が決められている。

  • 鉄筋コンクリート(RC)・・・47年(住宅系)
  • 重量鉄骨・・・・・・・・・・34年
  • 木造・・・・・・・・・・・・22年

たとえば、築年数20年の重量鉄骨の建物は新築時と比べて、

( 47 – 20)÷ 47 = 約57.4%

の価値となります。なお、耐用年数を超えた場合は、無価値とみなされます。
再調達価格が4,000万円、築年数が20年の鉄筋コンクリート造の物件は

4000万円 × 57.4% = 2296万円

の評価となる。

土地と建物の積算価格を合計する

これに先ほどの土地の公示地価を合計したものが物件の積算価格。

8,500万円(土地) + 2,296万円(建物) = 10,796万円(積算価格)

理解できただろうか。

この積算価格で銀行は融資をするので、積算の出ていない物件には、融資が付きづらい。

また、本来の物件価格が実際の価値(積算価格)より低い価格で売りに出ていれば、その物件は割安といえるのだ。

実際の不動産売値と積算価格の比較は、その物件が割安か割高か判断する重要な要素となるので、その差があまりない、もしくは積算の方が高い物件を探すことをおすすめする。